2011年10月20日

読書の秋―『OMEGA SAGA(オメガ物語)』をお勧め

時計を愛する方々はもちろん、オメガを耳にした人々は世界中広がっていると思います。
オメガは長い歴史の中で自分の文化を作り続けています。『OMEGA SAGA(オメガ物語)』はオメガの歴史だけではなく、オメガの文化、むしろその魅力を描いています。
1998年、オメガの150周年に際して、オメガの過去からの遺産についてアドリアン・ブラント財団が出版したこの本は、オメガ ミュージアム元館長マルコ・リションが考案・執筆しました。この本は何よりもまず、極限まで凝縮された形で、できる限り包括的に、詳細に図解入りにすることを意図した参考書です。しばしば簡潔な表現で、主として事実に基づいて書かれた本でありながら、よりテクニカルな表現を鮮明でカラフルな様式で強調する、数々の直接取材した記事(そのうちの多くは未刊)によって活き活きとしたものになっています。

この本は、以下の章で構成されています。

1.1848年~1998年:ルイ・ブラントからニコラス・ハイエックまで。この章はオメガ社の経済・社会・政治・戦略的変遷がテーマになっています

2.オリンピック(Olympics)のO、スポーツ計時への貢献。オメガが主な先駆者となった分野です。

3.極めて高い精度(Mega-precision)のM。キャリバーのデザイン、機械とツール、生産手法、精度を競う競技会で得られた名誉ある記録を紹介しています。

4.エレガンス(Elegance)のE。ブランド最も有名なモデルとコレクションを紹介しています。

5.地理的な(Geographic)G。オメガ社が追い求めるビジネス戦略の概要です。

6.宇宙飛行士(Astronaut)のA。伝説のスピードマスター、そしてオメガとNASA及びロシアの宇宙飛行士たちとの交流に捧げられる章です。

これら最初の6章の後には、固有名詞2850語の索引が続いています。

7.時計製造の概略年表。歴史に関する小事典になっています。この最終章は、約3800語を収容する独自の索引によって補われています。

時計愛好者だけでなく、文芸愛好者の方々にとっても、素晴らしい本だと思います。



Posted by Romega at 12:04│Comments(0)
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