2011年10月20日

ショパールの歴史

ショパール家からショイフレ家へ
ショパールの創業は1860年。今年で151周年を迎えるスイス屈指の老舗である。時計師のルイ-ユリス・ショパールがジュラ山脈のソンヴィリエに設けた工房に始まる。彼の名のアルファベットを用いた「L.U.C」を文字盤に記した時計は、東欧、ロシア、北欧などで人気を博し、創業者の孫ポール-アンドレは、高級時計の本拠地ジュネーブに1937年に本社を移転して、国際的な高級時計ブランドとしてビジネスを展開するようになった。

しかし、1963年に重大な転機が訪れた。ショパール家が3代にわたり約100年も営んできた時計会社は後継者が途絶え、ドイツ宝飾産業の中心地フォルツハイムでジュエリーと時計製造を手掛けてきたショイフレ家に経営が譲り渡されたのである。それ以降、現在に至るまで一貫してショイフレ家によって営まれるショパールは、高級時計と豪華なジュエリーを展開して、世界屈指のラグジュアリー・ブランドへと発展した。

新生ショパールの大ヒット作といえば、1976年に発表された、ダイヤモンドが文字盤の周囲を動き回る「ハッピーダイヤモンド」である。また、1988年からイタリアの有名なクラシックカー・レース「ミッレ ミリア」のスポンサードを務め、レースにちなんだスポーツウォッチを毎年発表して、車と時計の両ファンから注目を浴びている。


完全自社ムーブメント「L.U.C」で躍進
1990年代に入るとムーブメントの開発製造に取り組み、いわゆる「自社ムーブメント」ブームの先駆けを成した。1996年に誕生した完全自社製の第一号ムーブメント「L.U.C 1.96」は、マイクロローター採用の薄型の自動巻きで、パワーリザーブ約65時間、しかもCOSCクロノメーターとジュネーブシールの両認定を受ける、高性能にして高品質の機械式ムーブメントだった。創業者に敬意を表して「L.U.C」と名付けられこのムーブメントを搭載する初の腕時計「L.U.C 1860」も1997年に発表され、本格マニュファクチュール(自社一貫生産メーカー)として着実に歩み始めた。

その後も、自社ムーブメントの開発は止まることなく続き、4個の香箱で約9日間持続する画期的な手巻きムーブメント「L.U.C1.98 クアトロ」や、トゥールビヨン、GMT、パーペチュアルカレンダー、クロノグラフなど、複雑機能を搭載する独創的なL.U.Cムーブメントを次々と発表して、高度な技術を披露し続けた。

また、ショパールは、従来の精度や品質基準を上回る「カリテ・フルリエ」という厳格な認証の設立に際しても、中心的な役割を演じ、その検査に合格した初のモデルを2004年に発表して話題になった。今やショパールといえば、高級機械式時計の分野で最高品質を徹底的に追求する実力派ブランドとして、その名声は揺るぎないものになった。




Posted by Romega at 12:55│Comments(0)
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